免疫応答ダイナミクス

Immune Response Dynamics

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神経系が免疫系の調節に関わっていることは古くから指摘されてきましたが、その仕組みは今なお十分に理解されていません。そこで我々は、神経系による免疫制御のメカニズムを細胞および分子レベルで解明することを目的として研究に取り組んでいます。これまでの我々の研究から、交感神経から放出されるノルアドレナリンが、リンパ球に発現するβ2アドレナリン受容体を介して特定のケモカイン受容体の反応性を高めることによって、リンパ球をリンパ節に引き留める働きをしていることがわかり、交感神経がリンパ球の体内動態を制御していることが明らかになりました(J. Exp. Med. 2014)。さらに、このメカニズムがリンパ節における免疫応答の日内変動を生み出していることも判明しました(J. Exp. Med. 2016)。今後も免疫細胞の動態を一つの切り口として、神経系による免疫制御の包括的な理解を目指します。

図.交感神経によるリンパ球の動態制御

主任研究者

鈴木 一博 教授

研究内容:神経系による免疫制御の細胞・分子基盤の解明
06-6879-4939
ksuzukiifrec.osaka-u.ac.jp
学 歴
1998.3 東京大学理学部化学科 卒業
2003.3 大阪大学医学部医学科(学士編入) 卒業
2007.9 大阪大学大学院医学系研究科 修了(医学博士)
職 歴
2003.4-2004.3 大阪大学医学部附属病院 研修医
2006.4-2007.9 日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2007.10-2011.3 カリフォルニア大学サンフランシスコ校 博士研究員
2011.4-2017.3 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 特任准教授
2011.10-2015.3 科学技術振興機構さきがけ研究者(兼任)
2017.4- 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 教授

メンバー

中井 晶子 助教
anakaiifrec.osaka-u.ac.jp
古田 書郁 技術職員
ffurutaifrec.osaka-u.ac.jp
太田 佳子 技術職員
yotaifrec.osaka-u.ac.jp
 
 

主な論文

Suzuki, K., Hayano, Y., Nakai, A., Furuta, F. and Noda, M. Adrenergic control of the adaptive immune response by diurnal lymphocyte recirculation through lymph nodes. J. Exp. Med. 213: 2567-2574, 2016.
Nakai, A., Hayano, Y., Furuta, F., Noda, M. and Suzuki, K. Control of lymphocyte egress from lymph nodes through β2-adrenergic receptors. J. Exp. Med. 211: 2583-2598, 2014.
Green, J.A., Suzuki, K., Cho, B., Willison, D., Palmer, D., Allen, C.D.C., Schmidt, T.H., Xu, Y., Proia, R., Coughlin, S.R. and Cyster, J.G. The sphingosine 1-phosphate receptor S1P2 maintains the homeostasis of germinal center B cells and promotes niche confinement. Nat. Immunol. 12: 672-680, 2011.
Suzuki, K., Grigorova, I., Phan, T.G., Kelly, L.M. and Cyster, J.G. Visualizing B cell capture of cognate antigen from follicular dendritic cells. J. Exp. Med. 206: 1485-1493, 2009
Suzuki, K., Kumanogoh, A. and Kikutani, H. Semaphorins and their receptors in immune cell interactions. Nat. Immunol. 9: 17-23, 2008.
Suzuki, K., Okuno, T., Yamamoto, M., Pasterkamp, R.J., Takegahara, N., Takamatsu, H., Kitao, T., Takagi, J., Rennert, P.D., Kolodkin, A.L., Kumanogoh, A. and Kikutani, H. Semaphorin 7A initiates T-cell-mediated inflammatory responses through α1β1 integrin. Nature 446: 680-684, 2007.

受賞・表彰

2016 日本医師会医学研究奨励賞(日本医師会)
2016 2016 最優秀理事長賞(アステラス病態代謝研究会)
2016 2016 優秀発表賞(アステラス病態代謝研究会
2012 日本免疫学会研究奨励賞(日本免疫学会)
2009 井上研究奨励賞(井上科学振興財団)
2008 2008 長期フェローシップ(ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム)
2008 山村賞(大阪大学大学院医学系研究科)
2003 山村賞(大阪大学医学部医学科)