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Research
2025.01.06
内在性ヘルペスウイルス6Bは自己免疫疾患のリスク因子である(岡田 G, in Nat Gen.)
PRESS RELEASE
ウイルス感染に対する過剰あるいは異常な免疫応答が、特定の自己免疫疾患と類似しているパターンがいくつか知られています。また、重症 COVID-19でみられる「サイトカインストーム」と呼ばれる過剰免疫応答は、ウイルス感染と自己免疫疾患の両者に起因しています。しかしながら、内在性ウイルスを含むウイルスと自己免疫疾患の関係についての理解は未だ不完全であり、上記のウイルスが自己免疫疾患と関連しているのか、どの要因がウイルス感染を自己免疫疾患の発症や増悪に導くのかは不明です。
大阪大学大学院医学系研究科の佐々暢亜助教(遺伝統計学/理化学研究所生命医科学研究センター/東京大学医学系研究科)、岡田随象教授(遺伝統計学/東京大学医学系研究科/理化学研究所/WPI-IFReC 免疫統計学)らの共同研究グループは、複数の自己免疫疾患および COVID-19と内在性 HHV-6およびアネロウイルス感染の関連を調べた結果、内在性 HHV-6Bが SLEの発症や疾患活動性に大きな影響を及ぼすことを発見しました。また、内在性 HHV-6B陽性 SLE患者では他と異なる免疫応答が認められることを明らかにしました。
(online publishing in Nature Genetics on Jan. 3, 2025)
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