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Research
2025.04.25

血管炎の発症と悪化にかかわる「悪玉」好中球の発見 (西出, 熊ノ郷 G, in Nat Commun.)

PRESS RELEASE

抗好中球細胞質抗体 (anti-neutrophil cytoplasmic antibody: ANCA) は、白血球の一種である好中球の細胞質内顆粒とリソソームを対応抗原とする自己抗体の総称です。全身の血管の炎症や内臓機能の低下などを引き起こすANCA関連血管炎は厚生労働省の指定難病ですが、正確な病態が分かっていませんでした。

西出真之博士(医学系研究科)、西村桂共同研究員(WPI-IFReC免疫創薬共同研究部門)、熊ノ郷淳総長らの研究グループは、ANCA関連血管炎患者の好中球の単一細胞解析から、とても活性化しやすい「悪玉」好中球が増えていることを発見しました。この「悪玉」好中球はインターフェロンガンマの刺激を受けており、患者の血中のインターフェロンガンマ濃度を測定することで病気の再燃を事前に予測し、診療に役立てることが可能になります。
(Nature Communications on April 24, 2026)



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