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Research
2025.06.24
SARS-CoV-2の進化的動態:ヘパラン硫酸利用を介した感染戦略の解明(荒瀬 G, in mBio)
PRESS RELEASE
SARS-CoV-2オミクロン株は、スパイクタンパク質に30カ所以上の変異を有し、これによって高い感染性を獲得しましたが、その詳細な分子メカニズムは不明でした。荒瀬尚教授(大阪大学微生物病研究所/ IFReC/ CiDER/ CAMaD)らのグループは、オミクロン株のスパイクタンパク質では、変異によって正電荷を帯びたアミノ酸残基が増加し、負電荷を持つ細胞表面のヘパラン硫酸への親和性が亢進していることを明らかにしました。この親和性の亢進が、ACE2受容体の発現が低い細胞への効率的な感染を可能にしていると考えられます。
(online publishing in mBio on June 23, 2025 EST)
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