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Research
2020.08.24

新型コロナウイルス感染性肺炎の重症化抑制の仕組みを解明(岸本G が PNASに発表)

PRESS RELEASE

世界中に蔓延する新型コロナ性肺炎の重症化には炎症性サイトカイン IL-6が関与しており、その機構を解明するのは重要と考えられます。
IFReC 免疫機能統御学の姜 秀辰(カン・スジン)助教、岸本 忠三特任教授らの研究グループは、新型コロナウイルス感染により早期に IL-6が血中に増加し、この IL-6が血管から血液凝固を促進する分子 Plasminogen Activator Inhibitor-1 (PAI-1) を放出させることを発見しました。このことが、肺をはじめとする多くの臓器で血栓を作らせ、血管から液性成分を漏出させ、炎症の重症化につながります。

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図: アクテムラ©が炎症を抑える仕組みCOVID-19によって生じた血中のIL-6がPAI-1を介して血栓形成を促進する。これがサイトカインストームの引き金となる。アクテムラは、IL-6を抑えることでサイトカインストームによる肺炎重症化を防ぐことができる。



解説 (PDF)


Article (外部リンク)


Contact:
岸本 忠三

岸本 忠三(免疫機能統御学)


Tel06-6879-4956
Mail kishimoto@ifrec.osaka-u.ac.jp

大阪大学免疫学フロンティア研究センター (WPI-IFReC)