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2022.02.10

細胞外ATPによる制御性T細胞のネクローシスにXk-Vps13aスクランブラーゼが必要である(長田 G が PNASに掲載)

PRESS RELEASE

アデノシン三リン酸(ATP)の細胞外濃度は、炎症組織や腫瘍環境で数百マイクロモルに達します。高濃度の ATPは、ホスファチジルセリン(PtdSer)の細胞外への曝露を引き起こし細胞死をもたらします。
長田重一教授(IFReC 免疫・生化学)の研究グループは、原形質膜で複合体を形成した Xk-Vps13a が ATP誘発性の PtdSer 曝露と細胞溶解に不可欠であることを発見しました。

figure 本論文の概念図
P2X7の細胞外ドメインにATPが結合するとチャネルが開口し、カリウムイオン・カルシウムイオン等のカチオンが膜を通過する。また、P2X7は細胞内ドメインにGDP結合部位を有する。ATPを結合したP2X7受容体から何らかのシグナルが細胞膜のXk-Vps13a複合体に伝達され、活性化した複合体が細胞膜リン脂質をスクランブリング、ホスファチジルセリン(図中の赤い脂質分子)を細胞表面に暴露させる。


解説 (PDF)


Article (外部リンク)


Contact:
長田重一

長田重一(免疫・生化学)


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大阪大学免疫学フロンティア研究センター (WPI-IFReC)